ハイエースのトーションバー交換

久しぶりに、ハイエースの脚を弄りました。

ワタシのハイエースは2型のワイド・ガソリン・2WD。2007年新車購入で現在走行7万キロ。走ってないっすね。

購入後、割と早い時期に50mmほどローダウン。やっぱりトランポは車高が低い方が便利ですし。言い訳ですけど。

フロントはノーマルのトーションバーを1コマずらして、プリロードを調整して車高を落としてます。

 

ちなみに、トーションバーのコマずらしは意味が無いと言う人もいますが、ちゃんと意味はありますよ。あれはバネのセット位置を変えるという意味なので、プリロードを確保しながら車高を落とすには有効な手法です。セット位置を変えずにプリロードを抜いていく(トーションバーのアンカーナットを緩めていく)と、1Gでの沈み込みがどんどん増えていって(そのためにやるんですが)、入力に対するストローク量が増えます。

コマずらしをすることによって、適正なプリロードを掛けられるようになるので、入力に対してのストローク量を調整する(主には減らす)ことが出来ます。

 

ただ、注意しなければならないのは、バネレートは変わらないということです。

ノーマル車高でストローク量が100mmあるとします。仮に10kg/mmのバネ(トーションバー)だとすると、フルストロークでは1000kgの荷重が掛かっています。逆に言うと、1000kgまではストロークを有効に使えるわけです。

これをバネをそのままに、車高を50mm減らす(ストローク量を50mm減らす)とどうなるか。ストローク50mmの時の荷重は500kg。つまり、半分の荷重でストロークを使い切ってしまうわけです。バンプストップに当たり、そこからは底付きのリジッド状態です。

これが、車高を落としたらバネレートを上げないといけない理由です。

 

とはいえ、商用車のハイエースは荷重にはかなりのマージンを見て設計されていると思われ、バネレートも高めの設定になっているはずです。多少ローダウンしても、問題は発生しないことも多いと思います。

ただ、トーションバーの構造上、車高とプリロードは出来なり(コマずらしで多少の調整は出来ますが)なのが厳しいところです。

 

トーションバーを変えるか否か?については、

・思い切り下げる人は要交換

・チョイローダウンはコマずらしで様子見。バンプストップに頻繁に当たるようなら要交換。

と言う感じでしょうか。

 

私の場合は、バンプストップにはさほど頻繁に当たっているわけではないんですけど、もうちょっとバネレートを上げてシャッキリさせたいな、とも思っていました。

 

 

ハイエースの純正トーションバーにはいくつか種類があり、2WDと4WDではそれぞれ互換性があるそうです。

ワタシのクルマには、26530という型番が付いていました。これは2番目にレートが高いものだそうで、たまたま26540という一番レートの高いトーションバーを入手できたので、これを使ってみました。

直径は、実測で26530がφ25.0、26540がφ26540。レートは5%アップ。

(トーションバーのバネレートは径の4乗に比例します)

 

f:id:bigshot:20210510101425p:plain

 

 

交換は割とスンナリ行きました。あちこち固着してるかな(なにせ13年ものなので)と思っていましたが、苦労することなく交換できて、ある意味ビックリ。トーションバーが刺さっている前方のアーム部も緩めるのがポイントですかね。

 

右側は後方にするっと抜けるんですが、左側は後方にガソリンタンクが有って抜けません。なので前方に抜きます。

アンダーカバーの締付ボルトを1本外してその隙間からスルッと抜きました。

f:id:bigshot:20210510101402p:plain

 

f:id:bigshot:20210510101443p:plain

 

セット位置は変えず、元通りにノーマルから1コマずらしで組付。

ナットのセット位置は、ボルト先端からナットまでで右側42mm、左側45mmとしました。左側に荷物が多く乗っているので、その補正で左側多めです。

 

走行インプレですけど、5%のレートアップでも結構違うもんですね。全体的にシャキッとしましたし、ロールが減ったのでハンドルが効くようになって、曲がりやすくなりました。これはなかなか良いです。かといってゴツゴツするわけでもなく、乗り心地も悪くない、と言うか、初期のストロークが抑えられたので良くなった感じです。

ちょっとシャッキリさせたな、と思う場合にはお勧めですね。ただ、新品で買うとかなり高いらしいので、中古で上手く手に入れば、と言う感じですけど。

 

これで遠征も少し楽になったかな?11月はツクバに行きたいぜ。