2023 Taste of Tsukuba Kaguraduki Stage Report

2023年 Taste of Tsukuba 神楽月の陣、参加してきました。

クラスはMONSTER、マシンはCB900F

Rider : Takeo Nakazawa (#9)

毎度のことながら、色々とあったレースウィークを振り返りまして…。超長文です。

 

■11月1日(水)~2日(木) 移動

11月1日(水)20時に熊本を出発、1300kmの道のりを一路関東へ。

今回は何だか体調がよく、仮眠無しで東京入り。いつものように独り運転です。いつもは厚木から圏央道で筑波に向かうのですが、今回は妻ちゃんを実家に送り届けるという重大ミッションがあったため、首都高経由で常磐道へ。昼間の首都高なんて何年ぶりだろう、と思っていたら、予定通りにC1で渋滞にハマり、用賀~流山迄2.5時間ほどかかりました…。湾岸線を通った方がよかったかな。一瞬考えたんですが。

嫁ちゃんを実家に送り届けた後は、野田にある某宗教団体の前を参拝者の数にビビりながら通り(重大なイベントでもあったのかと思った)、13:30頃筑波に到着。寄り道したけれど、17時間半で到着しました。

 

F96C18XbAAA2Gl9 (2048×1521)

 

木曜日は走行無し、ガレージ受付や駐車スペース確保の雑務を終えて(結構面倒)、やちよの湯で入浴。近くのすきやですき焼き丼を食べて筑波に戻り、ホテルハイエースで就寝です。

翌日も早いので宿は取りませんでした。20時ごろに横になりましたが、流石に秒で爆睡しました…。明日もこのくらい速く走れればいいなと思ったり思わなかったり。

 


■11月3日(金) 特スポ

一年半振りの筑波走行、しかも9月のHSR鉄馬前から違うタイヤを試した影響で調子を崩していて、心配しか無い筑波入りだったのですが、心配は的中。

ベストは4秒4なのですが、なんと6秒しか出ない…。しかも1本目の途中からエンジンがバラついてしまって綺麗に回らない。

運転手がヘッポコなのは気合を入れ直せばいいんですが、マシンは直さないとどうにもならんのです。

 

データロガーを積んでいるので、ロギングしたデータを確認したところ、空燃比は悪くない。でも電圧が低い?バッテリーが終わった?

2本目に向けて違うバッテリーに交換したのですが、2本目もなんだかパリッとしない。ライダーもヘロヘロ。タイムは6秒台、しかも1本目より悪くなってる…。
2本目の走行後に再度諸々確認しましたが、プラグの焼けは悪くない、データの空燃比も良好、となるとECUか?

 

実は自作ECU(点火MAPは自作ですが、回路設計やプログラムはしておらず、教えて貰った通りに作っただけです)なので、不安はゼロじゃないんですが、今まで3年位使ってきて不具合はゼロだったので、ほぼ安心してました。

とはいえ原因はここしか考え難かったので、急遽、万が一の為に用意しておいたCB750(RC42)の純正ECUを引っ張り出してきて交換。これは以前使っていのですが、点火MAPが若干ヌルいので上の伸びが微妙に悪い(最高速は1~2km/hですが)のと、レブリミッターが1万回転で効いてしまうので、ペースが上がると1ヘアの立ち上がりでリミッターが効く可能性があるのが難点。

でもこれしかありませんでした。

 

 

いざ3本目。エンジンは直ったっぽい?感じで、一応ちゃんと回る。微妙に遅い気がするのはきっと、ECUの違いというよりは運転手が開け切れていないせいです…。

しかし、大丈夫かと思っていた矢先に、突然、エンジンがバババと異音を発し始めました。パワーも微妙に落ちたし、急遽ピットインして確認するも、直ぐには原因はわからず。そのまま走行終了でした。タイムは変わらず6秒台で、ベストが6秒3。ヤバすぎ。でも、タイムどうこうよりも、エンジン壊れた?で頭が一杯でした。

 

ピットに戻ってひとまず着替えていると、神田監督が1番のエキパイフランジが外れているのを発見。これか!なら締め直せばいい!と思いきや、さにあらず。なんと、シリンダーヘッドの雌ネジがバカになっていて、スタッドボルトがユルユルに。スタッドナットを締めてもトルクが掛からない状態でした…。参りました。

それでも原因は分かったので、1本だけスタッドナットを締めて、エンジンの確認の為に急遽スタート練習に参加。果たして異音は解消!でも上がった眼ネジ、どうしよう…。


作業ツナギに着替えて修復開始。

「アレ無い?」とリクエストすると出てくる中村(CONAT)さんの大量の工具(タップ&ダイス、ベルサン、高強度ネジロック、シールテープ、トドメはワイヤーロック穴付きのナット)に助けられて、なんとか暫定対応を終えました。心配はゼロじゃないけど、これでダメだったら仕方ない、でした。

 


■11月4日(土) 予選

モンスターB組(遅い方)は9:05開始予定だったのですが、SUGOかオートポリスかと言わんばかり濃霧が早朝から立ち込めてスタートが1時間15分遅れ、しかも予選時間は15分が12分と3分短縮されての開始となりました。

 

 

いつもは変な気分になるくらいに緊張するんですが、今回は何故か、結構落ち着いていました。昨日は6秒しか出ていないのに。

まぁ、タイムはヤバかったんですが、出ていない原因はライダーがビビっているだけだということはわかっていたので、本番でスイッチが入ればなんとかなるかな?ともちょっとだけ思っていましたし、ダメだったらそれも実力だから仕方ないな、と開き直っていたところもありました。逆を言えば運転手がちゃんと走れば4秒真ん中は出る筈だ、という変な自信もありました。


コースインしてすぐに5秒には突入。5周目に4秒に入りました。この頃、CB750K(SOHC)の及川さんに追いつき、2周ほど追走。

 

及川さんは750ベースなので主に排気量差で直線は遅いのですが、コーナーは激速なのです。カッコいいのです。

勉強させて頂いた後、申し訳ないなと少し思いながら裏ストレートで抜かせて頂き、残りを全開アタックです。

 

リアラップが続き、10周目に4秒6を記録。これがベストタイムとなってB組2番手となりました。

実はこのラップは2ヘアで結構なミスをしていて、0.2~3秒くらいはロスしていました。何とも勿体なかったですが、それも含めて実力です。過去のベストタイムは2017年春の4秒4だったので、ベスト更新はまたもお預けとなりました。決勝はまずタイムは出ないので。

 

 

予選後は着替えずにそのままA組の走りを勉強。やっぱりトップは速い。1コーナー立上りでフロントリフトする原山さんにビビりつつ、小泉さんも速いなぁ、と他人事のように感心。皆さんライン取りが綺麗です。でも参考になりました。できるかどうかは別ですが。
A組との総合で、予選は12番手、4列目となりました。上出来です。

 



 

■11月4日(土) 決勝

予選後に昨日暫定対応をしたエキパイスタッドを確認すると、抜けてはいないもののやっぱり緩んでいました。エポキシ接着剤を充填して固め、ワイヤーロックを掛け直してレースに臨みます。10周+WUP2周を無事に走ってくれることを祈りつつ。

 

決勝前も、比較的落ち着いていました。そこそこレースをやってますけど、此処まで冷静だったのは多分初めて。スタ前に原山さんに「調子良さそうだけどイキ過ぎないようにしてよー!」って言われたり、及川さん、狩野さん、相馬さんと雑談したり、アキオ(SSITO)さんに「調子戻っちゃったじゃん、くそー!」と冗談を言われたりしながらコースインを待ちます。

 

 

いつもそうなんですが、グリッドに着くともう緊張しないというか、バタバタしてても仕方ないと開き直るというか、そんな心境になります。今回も同じで、グリッドの雰囲気を楽しみながらスタートを待ちました。

 

写真撮影、グリッド紹介も終わっていよいよスタート。近年はスタートに苦手意識は無いんですが、この前のHSR鉄馬は大失敗したので、苦手意識がちょい首をもたげていました。

 

シグナルレッドが消えて、スタート!
クラッチミートのタイミングはバッチリ。ロケットスタートが決まりました。4~5台抜いて、多分7~8番手で1コーナーへ。いつもながらガチャガチャとぶつかりそうな勢い(時々ホントにぶつかる)での1コーナーを抜けて、並走しながらS字をクリアし、1ヘアにアプローチしようとしたところで、左側のダートから転倒した黒いバイクが飛び出してきて、そこに後続のバイクが追突、クラッシュ。

自分は運よく巻き込まれませんでしたが、多重クラッシュ+マシン炎上となり、赤旗中断となってしまいました。転倒したライダーに後続が突っ込む様子も目の前で見てしまったので心配する気持ちと、過去イチのスタートがフイになった無念さが混ざり合い、極めて複雑な気持ちでピットロードへ。

 

20分位待ちましたかね?レースは10周が6周に減算されて、再レースになることがアナウンスされました。


30秒のクイックリスタート、1周のWUPの後、先程と同じ12番グリッドへ。

シグナルレッドが消灯して、スタート!
今回も動き出しはOK、ただフロントが少し浮いてしまい、早めのタイミングでシフトアップしたので加速がちょい遅れ、9番手?で1コーナーへ。かっちょいいクーリーレプリカの柏瀬さんを追います。


ダンロップ、ASIAコーナーを抜けて2ヘア。ここで中野さんがフロントから転倒!ああぁ…と思いながら、それを避けようとした柏瀬さんを交わして2つポジションアップ。7位へ。

 

 

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でも、ハイライトはここまででした。少し先を行く狩野さんと川浦さんを必死で追いますが追いつかず。振り返りはしなかったけれど、2ヘアでチラリと横目に後続を確認すると少し離れていて、あと一つポジションアップすれば念願の入賞という気持ちと、イキ過ぎてコケたら元も子もないという気持ちが戦った結果、無難に走り切る方に軍配が上がってしまい、そのまま6周のスーパースプリントレースを終えました。

 

 

少し、いや、大いに残念だったけれど、ベストリザルトだし、HSR鉄馬からの悪い流れを断ち切れたし、楽しかったし、何より無事にレースが終わった!ので満足でした。

 

そして、嬉しいオマケサプライズが。
何も知らずに宿に戻り、チームメンバーと楽しい話をしていたら、どうやら上位に失格があったらしいとの情報が入り。慌てて公式リザルトを確認すると、確かに繰り上がり6位になっていました。正直、嬉しいというよりも戸惑いました。失格になってしまったライダーも良く知っている人でしたしね。

でも、結果は6位、念願の入賞です。やっぱり嬉しいです。

表彰台には乗れなかったしキャップも貰えなかったけれど、それは次回以降のお楽しみということにしたいと思います。

 

 

そして、今回はタケxタケレーシングの2台が揃ってAクラスで完走できました。チームを結成して10年以上経ちますが、実は初めてです。マシントラブルが起こったり、Bクラス行きになってしまったり、2台ともA決勝で多重クラッシュに巻き込まれて転んだこともありました。それが今回は無事に2台とも完走!しかもA決勝で!これはなかなかに凄い事だと自負しちゃいます。

 

メッチャいい写真!

 

 

最後に、サポートして頂いたタケxタケレーシングの皆さん、一緒に走ってくれたモンスターライダーズ、諸々サポートして頂いた関連各位、応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
2024年春のレースも出られるように頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。次回は予選もA組を走れるので、今度こそ実力で3秒と6位入賞を目指します。

でも、今週位はレースを忘れてのんびりしようかな(笑)

 

Thanks to :

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GENIUS (Racing Suits & Groves)

Tajima Engineering (Crank Shaft)

Moto Junkie (Tires and Racing advice)

DeakCraft Motorcycles (Racing advice)

Griffin Motor Build (Piston)

Take x Take Racing (The best friends)