自作ラップタイマーのお話。

サーキットを走るときにラップタイマーは必需品ですね。

レースに出るなら当然ですが、仮にスポーツ走行を楽しむだけでも、自分のラップタイムが気にならない人はいないと思います。

 

その昔、ワタシが走り始めたころはラップタイマーなんて便利なものはなく、もっぱらサインボード。もしくは、ストップウォッチを改造してスイッチを外出しにし、手でスイッチ(ホーンスイッチやスタータースイッチを流用するパターンが多かった)を押して計測するモノでした。

一部に赤外線式のラップタイマーは有ったものの、気軽に買えるものではなかったと思います。U-GEARが割と安価で出していたような記憶もありますが…。

それが一変したのはP-LAP。これは革命だったと思います。3万円以上とそこそこのお値段ではありましたが、あっという間にレース界を席巻しました。

そして現在はLAP-SHOTなどP-LAPと同等の磁気式に加え、GPSラップタイマーも加わり、選択肢は非常に広がりました。

 

そんな中でワタシが長らく使っているのは、「かってにらっぷ君」です。

これはワタシの古くからのレース仲間である”やまさん”が、なんとフリーで公開しているモノなのです。(ちなみにやまさんは国際ライセンスホルダーの元全日本ライダーです)

詳細は上部リンクを参照して頂くとして、簡単に説明すると、赤外線の送信機をピットウォールに置き、バイクに設置した受信機で赤外線を受け、受信機に繋がっているストップウォッチでラップ計測をする、と言うシステムなのです。

 

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バッテリーの上の箱が送信機、下の黒い小さい箱が受信機。ラップタイムの表示はスイッチを外出しにしたストップウォッチです。

  

ストップウォッチの加工を含めて全て自作可能で、多少の電気工作の知識とPICを焼く環境が有れば、誰でも作れるという素晴らしいものでした。未だにコアなユーザーは居るようで、ワタシもその一人です。

 

受信機の中身はこんなカンジです。

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初めて使ったのは恐らく、まだ20世紀ではなかったか…。間違いなくそうですね。

途中何度も自分で改良して(時折コケて壊したりして)、オレ的Verは3くらいかな?発信機も世の中のLEDの進化を受けて、作り直したりしました。

 

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コレが新しい送信機で、LEDのパワーアップと同時に見た目馬力もアップさせました。

 

ストップウォッチは色々使いましたが、TELVAってブランドのヤツ(安い)が振動に強くて良かったです。

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こうやってスイッチ接点を外出しにします。

 

 

ワタシはHRCデータロガーも使っているのですが、このらっぷ君を用いてデータロガーにラップ信号を入力することもできます。

 

機能十分、つくりも把握している、おまけにコストも安い(自作前提ですけど)とくれば、もう言うことないですね。

なにより、「自分で作ったものがレースに使える」喜びが味わえます。

ま、手段が目的化しているところもありますが、プロではないので、それも含めてレースの楽しみだと思っています。