BUELLのECMを弄れるようになったところで、闇雲に数値を打ち換えてもダメですよね。
効率が悪いし、なによりキケンです。まずは現状分析をしなければ。
自分の場合、3000~5000rpm位の低~中回転域で、スロットル開度が0~1/2位のエンジンのツキを良くしたいのが目的。この領域でスロットルに対する反応が鈍いのが気に入らない、というか面白くない。開度が大きければガツンと来るんですけどね。
で、今の燃調その他がどうなっているのかを調べたいわけです。
そこでMega Log Viewerです。
MSとHDがありますが、HDは有償なので(レジストしなくても短いファイルは使える模様)、ワタシはMSを使っています。MSも本来は有償なのですが、今のところはレジストなしで使えており、これでも十分に役立っています。
インストールしたとして、読み込むログファイルを用意しなくてはなりません。
これはEcm Droidにてロギングします。
走る前にロギングをスタートさせ、走行後に保存しますが、この時に"Convert to MSL"にチェックを入れておきます。
すると、”20191013_143339.msl”のようなファイルが出来ているので、これをPCに転送します。(ファイル名は恐らく、"日付_時間.msl"だと思われます)
このファイルをMega Log Viewer MS(以下MLV)で読み込めばOKです。
ここでの関門が、パラメータが何を示すかということでした。
ECM Tuning Notesなどを参考にさせて頂き、調べた結果がコレです。
たぶん合っていると思いますが、もし間違いがありましたらご指摘ください<(__)>
この中で燃調などを見るのに必要なのが、
RPM / TPD / AFV / speed / O2 / veCurr2 / EGO.Corr. / Gego
あたりでしょうか。
ここまでで、ひとまずログデータ(走行データ)を見ることが出来ると思います。
折角なので、便利機能を追加します。
燃料MAP、点火MAPをリアルタイムに参照する機能です。
View→Show Tuning Consoleにチェックを入れると、右側に表が現れます。ここに現在のMAPを表示することが出来ます。
それにあたり、msqファイルをいうモノを用意する必要があります。msqファイルはMega Log ViewerをリリースしているEFI Analytics独自?のデータ形式のようで、Mega Log ViewerでECM MAPを扱うにはこの形式に変換する必要があるようです。
(この辺りは試行錯誤の結果なので、間違いがあったらご指摘ください…)
よってECMのファイルをmsqに変換しなければならないのですが、これには"XPR Fuel and Timing Maps Extractor"というモノを使います。
毎度お世話になっている"BUELLTOOTH"のWebSIteに置いてあるので、ダウンロードしてきて任意のフォルダに保存。直接実行します。
実行するとこんな画面になります。
XDFファイルとXPRファイル(ECMファイル)を指定すると、燃料MAPと点火MAPが表示されるので、"MSQ Export"でMSQファイルを出力します。
一つ注意は、XDFファイルのバージョンはV5ではなく無印です。つまり"BUEOD_V5.xdf"などではなく、"BUEOD.xdf"となります。
こうやって作ったmsqファイルをMega Log ViewerのTuning Consoleで読み込む(Open Tuneから)と、下図のようなMAPが表示されます。
これは表示されているログデータがMAPのどこにあたるかをリアルタイムに追いかけるようになっています。
注意点は、縦軸の値です。上下とも8Bitの0~255となっていますが、ログデータのTPDはスロットル角度です。ログデータのTPDが10だとすると、この縦軸の値は"10/85*255=30"で30となります。
これをみると、燃料MAPと補正係数はわかるのですが…実際の噴射量がわかりません。調査中なのですが、実際に吹いている量は記録されていないのかもしれません。
ここまで準備すると、ログデータを解析できるようになります。
下図はAFVが115→110に下がる瞬間です。
面白いんですけど、ナローバンドのO2センサーの限界も感じますね。