前回でEcm DroidとTuner Proを用いてBUELL ECMの中身を弄れるようになったと思います。
んが、どこをどう弄ればいいんだ?と思うのが普通ですよね。
そこでネットの海を彷徨ってみると、そこかしこにECMデータが落ちていたりします。。。(あえてリンクは張りませんが)
なんとかしてECMデータを入手したとします。例えば"XB12R_08.txt"というファイルがあるとして、TEXTファイルなのでメモ帳で開いてみると、このような中身になっていると思います。
(これはおそらくECMSPY用のデータ?だと思われます)
まだまだデータは続きますが、割愛しました。
これをTuner Proで読み込めばいいのかというと、さにあらず。余分な文字が入っているのに加え、データ形式が違うのでダメなんです。
まずは16進数以外の余分な文字を消します。"BUEOD0CB 06-04-07"とか、”Reihe: 1"などの文字です。
こうなります。
これを任意のファイル名"xxxx.txt"で保存します。
Tuner Proでこれを読めるかというと、まだダメです。ファイル形式が違うため、テキスト形式をバイナリ形式に変換しなければなりません。
面倒なことはさておき、結果を書きます。
変換するには、フリーソフトを使うのが簡単です。
ワタシはテキストバイナリコンバータというソフトを使いました。適合がVISTAまでしか書いてありませんが、Windows10でも問題なく動きましたよ。
先ほどの16進数のファイル"xxxx.txt"を、上記のテキストバイナリコンバータの実行プログラム"TxtBinCnv.exe"にDrag&Dropすると、"xxxx.txt.dat"というファイルが生成され、これがバイナリファイルとなります。
拡張子を"xxxx.bin"にリネームし、このファイルをTuner Proで読み込むと、無事に取り込みが完了するはずです。
念のため、Tuner ProのHex Editorでデータを表示し、元のTEXTデータと同じであることを確認しておきましょう。
Hex Editorで表示したバイナリデータ。
元ファイルのTEXTデータ。
同じですよね。
以上で、TEXTファイルに書かれたECMデータをTuner Proに取り込むことが出来ます。
(もしかすると、ECMSPYを使えばこんなことをやらずに済むのかもしれませんが…使ったことがないので不明です。おそらく元々の拾ってきたデータはECMSPY用のデータだと思うのですが…)
他の方法として、シェアウェアですが、「秀丸エディタ」を使う方法もあります。
秀丸エディタはそれこそ20年くらい前から愛用しているのですが、バイナリデータも扱えるので非常に便利です。
まず初期設定として、 「その他」→「メニュー編集」と選択します。
ここで、「バイナリモード」にチェックを入れておきます。
すると「ファイル」メニューで「バイナリモード」が出てくるので、使いやすくなります。(他の方法でバイナリモードにすることもできますが、こちらで設定した方が楽です)
以上で初期設定は完了です。
では、TEXTデータをバイナリデータに変換します。
まず、空ファイルを開き、上記のように「メニュー」→「バイナリモード」を選択し、バイナリモードにします。
ここで、編集したTEXTデータ(上で作った"xxxx.txt")を別ファイルで開き、
これをCOPY、バイナリモードの新規ファイルにPASTEします。
このファイルを"xxxx.bin"のファイル名で保存すればOKです。
Tuner Proで読み込んで、正しいMAPになっていることを確認しましょう。
以上で既存のECMデータをTuner Proで覗くことが出来ました。
ここまで出来たのだから、実車に書き込んでみたくなるのは世の常ですよね。
もっとも、拾ってきたデータを信じていいのかという話はありますが…。
まぁ、とりあえず信じてみるとして。
ここまで出来れば、ECMに書き込むのは簡単です。【導入編】で書いたように、適当な名前”xxxx.xpr”で保存し、そのデータをスマホに転送。転送するスマホのフォルダーは”/sdcard/Android/data/org.ecmdroid/files/eeprom”です。
これをEcmDroidでECMにBURNすれば完了。
当然ながら、BURNする前に、ECMに入っていた元のデータを吸上げておくことを忘れてはいけませんね。
ドキドキしながら試走してみましょう!