電気は得意じゃないですし基本的な知識もないんですが、結構好きです。まさに下手の横好きでイロイロやってます。
CB900Fレーサー号の電装系も弄り倒していまして、
・CRキャブにはスロットルポジションセンサーを追加
・HRCデータロガーで走行データをロギング(回転数、車速、スロットル開度、空燃比、前後サスストローク、LAPタイム)
・ハーネスは(当然ながら)自作
となっています。
次なるステップとしては、ECUを自作から汎用フルコンに変え、点火時期をプログラミングしたいんですが、そのためにはどうしても欲しいモノがありまして。
それはファンクション・ジェネレータです。要は波形発生器です。
市販の本格的なモノはとてもいい値段がするので、ちと手が出ない。なので、簡易的なキットに手を出してみました。
リンク先は完成品ですが、未完成のKitもあります。ワタシは当然ながらKitを購入。完成品は5400円、キットは4000円。手間を考えれば完成品でしょうか…。
Kit開封。
1.5時間ほどで完成。
そのままでも正弦波、矩形波、三角波、ランプ波(上昇/下降)、階段波の出力ができますが、csvファイルで波形を書いて読み込ませると、任意の波形を出力することができるので、早速やってみました。
オシロスコープで確認すると。
こんな感じです。完璧!(かも)
ちなみにこの波形はCB900FのSTDではありません。ECUをRC42に変えているので、ピックアップ周りもごっそりRC42用です。
ファンクション・ジェネレータのダイヤルで周波数も変えられるので、回転数は20000rpmでも40000rpmでも作り出せます。
コレがあれば、エンジンを始動しなくても電気周りがすべてチェックできるんです。電装ベンチが完成です。
んで本日、CB900Fレーサー号に使ってみました。
エンジンのピックアップコイルのカプラを外し、代わりにファンクション・ジェネレータの出力を入れます。
メインSWをONにすると…見事!スパークプラグには火が飛び、タコメーターは設定した周波数を指しました!ファンクション・ジェネレータのダイヤルを回して周波数を変えると、合わせて(当たり前ですが)タコメーターの針も動きます。やった!
これでエンジンを始動しなくてもECU周りの確認ができます。
今まで苦労していたんですよ。住宅地の借家ビルトインガレージなので、音が立てられず。エンジンを始動するときは河川敷とかHSR九州とかまで移動してました。これですごく楽になります。
余談ですが、イグニッションコイルって結構な音が出てたんですね。回転数に応じて、ジーーーーッって鳴ってました。
早速ですが、長らくの懸案だったタコメーター変換器を調べてみました。
コレ、パルス数を変換するモノで、クランク1回転で1パルスのRS125R用ステッピングタコメーターと、クランク1回転で2パルスのCB750(RC42)ECUを繋ぐ際に、タコメーターの設定に合わせてECUからの出力パルス数を1/2に減らすために使うのです。
台上では動くことが確認できているんですけど…。
ファンクションジェネレータで12000rpmのパルスを出力すると、当然こうなります。
パルス変換器を通すとこうなります。
ちゃんと1/2の回転数になるんです。
実はコレ、最初は実機でも使えていたんですが、ハーネスとかをいじったりいろいろしているうちに針が踊るようになって、使えなくなってしまったんですね。ノイズであろうことは想像に難くないんですけど、検証が必要で。
実機に付けて、オシロで測定したらこんな感じでした。
イグニッションコイルに通電しないと正常に動くんですが、コイルに通電するとダメでした。明らかにノイズが乗っており、パルスが崩れてます。
面白いのが、周波数が35Hz(2100rpm)を超えると、ノイズが消えてタコメーターが正常に動くんです。ちょうどそのあたりでいい塩梅にノイズが変換器に乗ってしまっているんでしょうね。
トラブルの要因がわかったところで対策ですが…。
・変換器をシールドするためにアルミホイルで包んでみる。
・イグニッションコイルを交換してみる。
ハーネス周りの対策は、アースの整理とか配索の変更とか思いつくことはやってしまったので、このくらいしか無いんですけど…。
ほんとにノイズは厄介です。でもファンクションジェネレータのおかげで、解決できるんじゃね?という気分になってきました。
これに興味を持つアレなお方も少ないかもしれませんが(笑)、興味が少しでもありましたら、このファンクション・ジェネレータはオススメできます。安いですしね。
もちろん、オシロスコープがなくてはダメですけど…オシロも簡易的な安価なモノが出てますので、バイクやクルマに使うにはそれで十分かと思います。
絵面が寂しいので載せてみますた。