2年ほど前に、面白いものを見つけました。Speeduinoという汎用フルコンです。
Arduinoっていう汎用ワンボードマイコンがあるんですが、コレをベースにしたECUなんですね。Arduino自体がオープンソースなので、Speeduinoもオープンソース。自分で色々弄れるんです。
うーん、面白そう。というワケで、チマチマと亀の歩みで進めていたのです。
第1ステップはArduinoにSpeeduinoをビルトすること。このあたりの導入部は、下記のサイトが非常に参考になります。
ここは問題なく、すぐに出来ました。
次はファンクションジェネレータという波形発生装置で作った点火信号を、Speeduinoに入力してみました。
するとあっけなく回転数を認識。ファンクションジェネレータの周波数をグリグリ変えると、SpeeduinoのインターフェイスであるTuner Studioのモニター上のタコメーターもグリグリ動きます。面白い。
次は、エンジンピックアップ信号を整流してSpeeduinoに入れ、イグニッション信号を取り出すところまでを確認。
エンジンピックアップ信号は±12Vですが、Speeduinoに入れるには±5Vの矩形波にしなければなりません。ここはダイオードクランプで上下限を±5Vに制限し、シュミットトリガ回路(TC74HC14AFを使用)を2回通し、矩形波に整形しました。
これで無事にSpeeduinoにクランクパルスを取り込むことができ、イグニッション信号を取り出すことが可能に。
ゴチャゴチャした机の上ですが…右下の黒い箱が波形を出力するファンクションジェネレータ。その上がブレッドボードで組んだ、MAX±12Vのエンジンピックアップ信号を±5Vの矩形波に変換する入力回路。その上の黒い箱はPCに接続するオスロスコープ。左上のノートPCはオシロスコープソフトを走らせるもの、その下のノートPCはTuner StudioというSpeeduinoの制御ソフトを走らせるもの。
で、これもなんだか上手く行ってしまい…ホントに行けるのか?と逆に疑心暗鬼になってしまっていました。
で、最後の出力回路。実際にイグニッションコイルに繋ぐところですね。いわゆるイグナイターです。
回路自体は考えてあったので、それをブレッドボードで組み上げ。トランジスタとMOSFETを使った単純な回路です。
動画にしてみました。
ご覧のとおり、なんだか上手く行ってしまいました…。落とし穴はないのか…。
プラグの火はOK、オシロで確認した点火時期も問題なし。進角もちゃんとしている。ホントに大丈夫かな?
ここまで来たので、次は基板に実装して車載ですね。あ、その前に、Bluetooth接続を試してみたいかな。基板に実装するときには一緒にやった方がいいし。
これらが上手く行けば、点火カーブが自分で自由に設定出来る、自作ECUが完成です。